転職サイトとエージェントのちがいはご存知でしょうか?
サイトとエージェントでサービスの名前が同じところも多く、わかりづらいですよね・・・
求人サイトもエージェントも人事も経験のある筆者が、それぞれのちがいや企業側の利用意図なども含めて解説します!
上手に使い分けて転職活動を有利に進めましょう!
転職サイトと同じところのエージェントを使っているのに、サイト経由で応募したら選考のサポートをしてもらえないということもよくあります。
きちんとちがいを理解して使い分けましょう!
転職サイトとエージェントの基本的な違い
転職サイトは、現在募集中の求人情報をまとめて見ることができるサービスです。
一方、エージェントは担当のキャリアアドバイザーがつき、求人を紹介してくれたり、転職活動全般のサポートをしてもらえるサービスです。
また、スカウト形式のエージェントもあり、その場合は1人の担当キャリアアドバイザーがつくのではなく、
求人ごとにエージェントの担当者がつくところが多いです。
ビジネスモデルのちがい
2つのちがいを知るためには、ビジネスモデルのちがいに着目するとわかりやすいです。
見比べてみましょう!
転職サイト | エージェント | |
お金を払う人 | 基本的に企業 | 基本的に企業 |
ビジネスモデル | 求人広告の掲載料をサイト運営会社に支払う | エージェント経由で求職者が入社すると、エージェントに紹介料を支払う |
金額目安 | 掲載枠や期間により数十万〜数百万円程度。 何人採用しても同じ金額。 | 採用される人の年収の3割程度が相場。 一人あたりの金額。 |
利用傾向 (企業側) | ・たくさんの人数を採用したい場合 ・複数ポジションでの募集など広く応募を募りたい場合 | ・ピンポイントで採用したい人材が決まっている場合 ・エージェントである程度ふるいにかけてほしい場合 ・成果があった場合にのみお金を払うスタイルにしたい場合 |
※上記はあくまで多くの傾向です。例外もあります。
お金を出している企業側の状況や仕組みがわかると、裏側が見えてきますね。
このようなちがいがあるため、転職サイトだけに求人を載せている会社や、逆にエージェントだけに求人情報を渡している会社も両方あります。
また、見落とされがちですが、こういった人材会社のサービスは使わずに自社のHPのみでの掲載や、
社員からの紹介経由のみ、ハローワークなどの公的機関への情報掲載のみの企業もあります。
人気企業やあまり採用熱度が高くない企業などでは人材会社を使っていないところもありますが、そういったところではライバルが強かったり、企業が採用自体をやめてしまうケースもあり、なかなか転職まで進めないケースも多いです。
転職したい気持ちが強い場合には、人材会社も活用することで、いままさに採用に力を入れている会社の情報を集めることができ、転職成功に結びつきやすくなります。
エージェントの種類
ちなみに、エージェントも大きくわけると、3パターンあります。
片手型 | 両手型 | スカウト型 | |
担当者 | 専任 | 企業担当と兼任 | 求人ごとの担当者 |
特徴 | 1人のキャリアアドバイザーがそのエージェント経由での転職全般の支援をしてくれます。 | 企業も担当しているエージェントが転職者の対応もしています。 | 求人ごとに担当者がつく。多くは両手型と同じくその企業を担当しているエージェントがつく |
メリット | ・複数の求人から転職者の転職先が決まるように全面的なサポートが受けられる ・転職者支援を専門にしているアドバイザーに担当してもらえるため、他のサービスと比べると、他の転職者の動向や転職全体、選考対策などのアドバイスの質が高い場合が多い(個人差はあります) | ・担当企業の情報をたくさん知っている ・その情報を案件ごとではなく複数者比較しながら聞くことができる | 求人ごとの担当者なので、エージェント担当者との合う合わないの影響を減らせる |
デメリット | 企業情報はエージェント内の企業担当から聞くことが多いため、よりリアルな情報は企業担当に聞いてもらうか、面接や面談の場で自分で確かめる必要がある。 | その担当者の担当企業の案件を強く勧められるケースもある | 毎回違う人から連絡が来るので、連絡が煩雑になりがち |
いろいろありすぎてわかりづらいですよね・・・
転職者が利用できるサービスのちがい
転職サイトとエージェントでは、転職者が利用できるサービスにもちがいがあります。
見比べてみましょう!
転職サイト | エージェント | |
求人さがし | 自分でさがす | ・エージェントから紹介される ・マイページから自分でもさがせるエージェントも |
書類添削 | なし | 可能 |
面接対策 | なし | 可能 |
選考情報 | 公表情報のみ | 非公開情報も含めてエージェントから情報提供を受けられる |
年収などの条件交渉 | 自分でやる | エージェントが代行 |
入社企業確定後の他企業選考の辞退 | 自分でやる | そのエージェント経由のものはエージェントが代行 |
ビジネスモデルのちがいで見比べたように、エージェントの方が求職者一人にかけるコストが大きい傾向があるので、転職者が受けられるサービスも変わってくるんですね。
メリットとデメリット
メリット
転職サイトとエージェントのメリットえお見比べてみましょう!
転職サイト | エージェント | |
求人探し | 多くの情報から自分で探せる | ・非公開求人も見られる ・知らなかった企業や仕事もエージェントが詳しく教えてくれる |
転職の進め方 | 自分のペースで進められる | エージェントが進めてくれる (日程調整なども代行してもらえる) |
選考対策 | 自分のペースで進められる | ・エージェントがやってくれる ・公表されていない情報を教えてくれることもある |
条件や選考日程などの交渉 | ・エージェントがやってくれる |
デメリット
転職サイト | エージェント | |
求人探し | 自分で決めた職種などの求人しか見ない | 応募要件を満たしていない求人は基本的には紹介してもらえない |
転職の進め方 | 自分でやらなければいけない | エージェントの都合で急かされることもある |
選考の日程調整調整 | 自分でやらなければいけない | エージェントの都合で急かされることもある |
選考対策 | サイトからは基本的には支援はない | 担当のキャリアアドバイザーの手腕に左右される |
エージェントは受けられる支援は手厚いけれども、担当のキャリアアドバイザーによるちがいが大きいです。いくつか利用してみて、自分に合う人をさがすのもありですね。
向いている人
どんな人がそれぞれのサービスに向いているのかも見てみましょう!
向いている人をまとめましたが、お伝えした通り、転職サイトとエージェントで、求人の情報が違うため、
両方に登録することがおすすめです。
エージェントも優秀なキャリアアドバイザーであれば、最初にこちらの要望を伝えておけばそれに沿った進め方をしてくれます。
たとえば、自分で進めるのでアドバイスはいらないという人も、
「非公開求人も含めて求人情報の提供を中心に進めてほしい」と依頼すれば、要望通りにしてもらえるかと思います。
(人材業界は人の移り変わりが激しい業種なので、経験の浅い人も多く、希望に沿わない対応をされる可能性もありますが・・・)
転職活動は自分が次に働くたった1社を見つける活動です。
転職サイトとエージェントの違いを理解してうまく活用して、たくさんの情報のなかから、自分に合う会社を見つけましょう!